Magic eDeveloper V9 Plus 製品概要
Enabling Business with Supeior Technology
Magic eDeveloper V9 Plus は、これまで培われてきたMagic開発ツール従来の画期的な生産性に、 益々向上したユーザインターフェースと外部連携機能が大幅にプラスされ、より充実したユーザビリティ とオープン性が実現された製品です。
Magicの概要
多様なユーザインターフェースを持つアプリケーションの構築 Magic eDeveloperでは、以下のような4種類のユーザーインタフェースを持つアプリケーションを構築することが可能です。
- クライアント/サーバ
- 第2世代WEBアプリケーション
- 第3世代WEBアプリケーション
- リッチクライアント
Magic eDeveloperはこれまで主流であったクライアント/サーバシステムはもちろん、J2EEやASP.NETのソリューションに該当する第2世代 WEBアプリケーションに対応しています。 さらに特筆すべき内容として独自のアーキテクチャを用いた第3世代WEBアプリケーションをも構築することができます。第2世代WEB アプリケーションでは実現不可能であったインタラクティブなリッチインターフェースをWEB上で実現することが可能になります。(「ブラウザクライント」 の項を参照)またオンラインアプリケーションをN階層システムで利用するリッチクライアントという手法も含めて4種類のユーザーインタフェースをTPOに 合わせて使い分けることができるのです。
効率的なMagicエンジン
Magic eDeveloperの他に例を見ない生産性とプラットフォーム独立性の中核を担っているのが、独自のMagicエンジンです。一連の非常に見やすい テーブルとダイアログボックスを使用して、開発者は、Magic eDeveloper固有のコマンドをパラメータ設定するだけでステートメントを書かずに プログラミングを行います。実行モードの時には、Magicエンジンがそのアプリケーションファイルのロジックを実行します。 Magic eDeveloperが提供するMagicエンジンの上では、プラットフォームを越えてMagic eDeveloperのアプリケーションを利用することができます。
保守性の高さと再利用でプログラミングの負担を大幅に軽減するリポジトリベース開発
Magic eDeveloper V9 Plusのメンテンス性の高さは極めて大きな製品特徴です。その理由は4GL開発環境としては例外的にCASE的なリポジトリ管理機能 を標準で備えていることです。モデル、テーブル、プログラムの各リポジトリをベースとした独自の開発パラダイムは、ソフトウェア開発に圧倒的な生産性 と保守性、信頼性をもたらします。
リポジトリベース開発は、データベースのテーブルで必要となるオブジェクトモデル(カラム)をモデルリポジトリで一元管理し、その内容が各リポジトリ に継承、表示されます。各オブジェクトにはデフォルトのプロパティ値が自動的に設定され、関連するあらゆるオブジェクトの値を受けて、テーブルリポジトリ はテーブルを設計、プログラムリポジトリはモデルリポジトリとテーブルリポジトリを使ってプログラミングを行ないます。例えば、主キーや参照キーとなる 顧客コードや商品コードなどをモデルリポジトリで管理しておけば、桁数などの属性を変更する際も1箇所を変更するだけで、それを継承している膨大な数の テーブルやプログラム構造は自動的に変更されます。
この継承機能は単にフィールド(カラム)属性に留まらず、ボタンやテーブル、フォームなどGUIのコントロールをも一元管理させることが可能です。
また、再編集・再コンパイル・再リンクをすることなく、アプリケーションのすべての変更箇所をテストすることができ、定義済みのアプリケーション内の 作成済みプログラムを再利用すれば、プログラミングの開発効率を飛躍的に高めることができます。
ステートメントやコンパイルを不要としたビジュアル開発手法
Magic eDeveloper のビジュアル開発手法では、コードや独自のスクリプトを意識する必要の全くないステートメントレス環境を実現しています。わずか 14種類のコマンドでタスクを定義、タスクの定義は用意されたテーブルにコマンドとパラメータを入力するだけの簡潔な手法であらゆる複雑化された業務 アプリケーションの構築をカバーしています。
また、独自のアプリケーションエンジンコンセプトにより、開発プロセスからコンパイラとリンカを追放。アプリケーションの定義はコントロールファイル の形で保管され、そのまま実行形式のMagicエンジンにより処理されます。このためコンパイルしなくてもコンパイル型言語なみのデータベースへの高速な アクセスを実現します。開発者はコードや低レベルの作業にわずらわされることなく、業務の問題を解決するビジネス分析に集中できます。さらに、プログラム は即座に実行可能ですので実際に扱うエンドユーザーがプロトタイプを評価し、よりニーズにマッチしたアプリケーションを開発することができます。
SQLのコードを不要とするビルトインSQL機能
Magic eDeveloperでは「データベース・ゲートウェイ」を利用した「ビルトインSQL機能」を実装しており、データベース(テーブル)のアクセスもSQLの コードを記述することなく、テーブルの生成からトランザクションなど複雑な処理までMagic eDeveloperの機能だけで実現することができます。
「データベース・ゲートウェイ」はMagicエンジンとRDBMS間のインターフェースで、Magic eDeveloperで記述されたテーブルへのアクセスコードを動的に SQL文に変換するミドルウェアです。この機能により複数のDBへMagic eDeveloperのプログラムを修正することなく、アクセスすることができます。
また「ビルトインSQL機能」の他にもSQL文を直接記述可能な「埋め込みSQL機能」も採用されており、既存のストアードプロシージャなどをそのまま Magic eDeveloperから使うこともできます。
イベントベースアプリケーションのサポート
Magic eDeveloperはイベントハンドラを使用して各種イベントを実装します。イベントハンドラは特定の種類のイベントに割り当てられ、アプリケーション の動作のトリガとなります。インタラクティブWebアプリケーションまたはクライアント/サーバアプリケーションでイベントが発生したときに簡潔なハンドラ が起動するように定義できます。このプログラミング方法により、アプリケーションのロジックをより明確に正しく定義でき、また、イベント駆動型エンジン により、グローバルなロジックをより簡単に定義できるようになっています。
アプリケーション間でのコンポーネントの共有
Magic eDeveloperの特長はコンポーネントフレームワークであり、開発者は新しいアプリケーションコンポーネントの作成、外部アプリケーションの コンポーネントやビジネスプロセスとの統合を簡単に行えます。
また、コンポーネントビルダを使用して、他のMagicアプリケーションと共有可能なコンポーネント として、アプリケーションオブジェクトを定義できます。元のアプリケーションコンポーネントに変更を加えると、コンポーネントの存在するアプリケーション に変更内容が自動的に反映されます。
Magic同士または他言語で作られたシステムとの分散コンピューティング
Magic eDeveloperで作られたプログラムは分散コンピューティングが可能です。手元のMagicプログラムから遠隔地にあるMagicプログラムをリモートコールすることができます。この機能を使ってWebアプリケーションとは異なるN階層型のリッチクライアント環境を実現することも可能です。
また、Magic eDeveloper に標準実装されたインターフェースビルダを使ってMagic eDeveloperからだけでなくJavaやVBなどで作ったプログラムから遠隔地のMagic eDeveloperに対して リモートコールをかける分散コンピューティング環境も実現されます。逆にMagic eDeveloperから遠隔地にあるJavaやVBなどで作られたアプリケーションを 呼び出すことも可能です。
Magic eDeveloperは、サードパーティ製Webオーサリングツールと容易に透過的な統合ができるため、Magic eDeveloperを初めて使う開発者やインターフェース デザイナでも、自分の選んだオーサリングツールを使用してインターフェースを設計できます。ビジネスロジックもWebページ上のコントロールに割り当てる ことができ、特別なスクリプトは不要です。
チーム開発のサポート
チーム開発機能が効率的な並行開発を支援するため、開発者は同じアプリケーションを作成している共同開発者の作業を妨げたりプログラムを間違って変更してしまうことがありません。
ブラウザクライアント
第3世代Webアプリケーションを実現するブラウザクライアント
Web開発環境を利用すればインタラクティブでリッチなWebアプリケーションの迅速な市場投入が可能です。
ブラウザクライアント機能関連
WEBソリューションは第1世代のクライアントベースからJ2EEや.NETで代表される第2世代のサーバサイドベースのソリューションに移行しつつあります が、ブラウザ上のユーザーインターフェースは相変わらず画面遷移を利用したものがほとんどです。このような環境ではインタラクティブな画面というのは 工数や処理速度などを考慮した場合、非現実的だからです。
Magic eDeveloperのブラウザクライアント機能は第3世代WEBソリューションともいうべき画期的なフレームワークを提供します。Magic eDeveloperは真のコンテンツとロジックの分離を実現し、コンテンツ(html)側には一切の独自タグやスクリプトを埋め込むことなくオンラインプログラムと同様のインタラクティブでリッチなアプリケーションの迅速な開発を実現します。
ブラウザクライアント機能の開発も基本的にオンラインアプリケーションと同じような感覚で 作ることができます。
ブラウザクライアントの構成
ブラウザクライアントは、クライアントのブラウザ上で動作するブラウザクライアントモジュールとアプリケーションサーバ上で動作するMagicエンジン から構成され、この2つのモジュールが有機的に連携を行うことによって実現されます。2つのモジュール間の通信にはバックグラウンドでMagic eDeveloper
固有のXMLフォーマットが使われています。
ブラウザクライアントモジュールの詳細
XMLを使用したすべてのタスク情報とデータは2つのモジュールを使用してハンドルされ実行されます。1つ目のモジュールはJavaアプレットまたは.NETコンポーネントで構成され、実際のブラウザクライアントエンジンとして動作します。もう一つのモジュールはJavaスクリプトモジュールでHTMLコントロールとJavaアプレット間のインタラクションを提供します。
異なるクライアントで動作するブラウザタスクであっても同じブラウザクライアントモジュールを使用します。この2つのモジュールはMagic製品のインストール時に組み込まれます。ブラウザクライアントモジュールの主な機能には「タスクモードの変更」、 「データ操作」、「再計算」があります。
- タスクモードの変更
ブラウザタスクでは画面遷移を使わずに照会、修正、登録、削除のタスクモードが使用でき、オンラインタスクと同様にそれらの基本的なルールが適用 されます。例えば修正モードではデータ削除が許可されますが照会モードでは許可されません。ブラウザタスク実行中にタスクモードを切り替えるには、 該当する内部イベントを発行するだけです。内部イベントには「照会」、「修正」、「登録」が含まれます。 - データ操作
ブラウザクライアントのモジュールは、新規レコードの追加、レコードの更新、削除など、どのようなデータ修正でも扱うことができます。すべての データ操作はブラウザクライアントのモジュールに遅延トランザクションとして蓄積され、適切なタイミングでアプリケーションサーバ経由でコミットの送信を行います。 - 再計算
変更された値を使用している変数の値、リンクレコード、可視の特性は自動的に再計算されます。
新機能概要
本体関連
- 「ツリーコントロール」のサポート
- オンラインプログラムで「ツリーコントロール」を配置できます。ツリーの階層化が可能で参照だけでなく、追加・変更・削除などが可能です。
- 「グローバルデータ」のパックとアンパック
- グローバルデータを1つ1つではなく、一つのBLOB変数にパック化したやりとりが可能です。
- 「共通データ」のサポート
- 「グローバルデータ」は1つのコンテキスト内での参照可能なデータでしたが、「共通データ」の導入により、同一のMagicプロセス内で生成 されるすべてのコンテキスト内での参照が可能になりました。
- 「コール公開プログラム」
- 公開プログラム名でもプログラムコールができるようになりました。同一プログラム内だけでなく、異なるプログラムからでも呼び出し可能です。
- 暗号化機能
- 新関数の導入により、データを暗号化したり、複合化することができます。
- 「公開イベント」
- 「メインプログラム」内の「ユーザー定義イベント」でパブリック名を設定すると、コンポーネントとして他のアプリケーションからも利用できます。
- 「データ出力」
- オンラインプログラムで表示されているビューのデータをエンドユーザーがデータ出力でき、出力形式はTXT、HTML、XMLの中から選べます。旧バージョンのレポートジェネレータのような使い方が可能です。
- 「メモリテーブル」の保存
- 新関数の導入により、「メモリテーブル」の保存と復帰ができるようになりました。
外部アプリ連携関連
- Webサービスのサポート
- Webサービスとの双方向連携をサポートします。Magic eDeveloperからWebサービスを呼び出したり、Magic eDeveloperがWebサービスのプロバイダとして機能します。
- COMオブジェクトのサポート
- OLEオブジェクトやActiveXコントロールに対するサポートが強化され、メソッド、プロパティなどが簡単に利用できます。 また、イベントもMagic eDeveloperのエンジンのイベントハンドラによりハンドリングされます。
- Magic COMインターフェース
- Magic eDeveloperのアプリケーションを、COMインターフェースを通して他言語のプログラムから呼び出すことができます。アプリケーションをCOM として外部から呼び出せるようにするためのインターフェース定義ユーティリティがCOMインターフェースビルダとして提供されています。
- Javaオブジェクトのサポート
- Magic eDeveloperの新しい組み込み関数を通して、JavaオブジェクトをMagic eDeveloperプログラムから呼び出すことができます。Javaへの アクセスを容易にするため、Javaジェネレータというユーティリティが提供されています。
- J2EEとの連携
- Magic eDeveloperのアプリケーションを、J2EEフレームワーク内でEJBコンポーネントとして呼び出すことができます。EJBインタフェースビルダ (EIB)は、J2EE環境で実行できるメソッドを作成し、パッケージ化し、Jarファイルの形式で保存します。J2EEアプリケーションサーバで実行される Jarファイルは、Magic eDeveloperアプリケーションをJ2EE環境の一部として統合されます。
- メッセージングキューの対応
- 別アプリケーションとメッセージキューを使用したメッセージを処理することができます。以下のメッセージングシステムとの接続が可能です。
-
- MSMQ (Microsoft Messaging Queuing)
- WebSphere MQ Series
- JMS (Java Messaging System)
- LDAPのインテグレーション
- LDAPサービスを使った認証機能を提供します。
- SNMPモニタリングのサポート
- SNMPトラップ・メッセージを送るSNMPモニタをサポートします。
- XMLサポート
- XMLは、アプリケーション間でのデータ転送で使用される標準的なフォーマットです。XML関数を使用することでXMLデータを読み込み、データの検索、 参照、更新を容易に行うことができます。XMLコンポーネントジェネレータ(XCG)は、Magic eDeveloperアプリケーション内からXMLドキュメント形式のデータ をアクセスさせるMagic eDeveloperコンポーネントを作成することで、XMLスキーマを持ったアプリケーションとの連携が簡単になります。
ユーティリティ関連
- 開発環境のカスタマイズ(アドオン機能)
- 開発画面のプルダウンメニューを細かくカスタマイズすることができます。また、Magic eDeveloperのリポジトリ入出力などのユーティリティ機能を バッチ化して連続実行することができます。(一連のキーボードシミュレーションなども可能。)これらを応用してMagic eDeveloperで作ったアドオン プログラムを開発環境に組み込むことが可能です。
- マジック・ウィザード
- 従来サポートされていたAPG(Automatic Program Generator)という自動プログラム作成機能を大幅に強化したものが「Magicウィザード」です。 Magicウィザードには様々なユーティリティ機能が1つに集約されており、次のように多様なアプリケーションを自動的に生成します。
-
- データオブジェクト:アプリケーションにデータテーブルを作成。
- オンラインプログラム:オンラインプログラムやブラウザクライアントプログラムのような対話型プログラムを作成。
- バッチプログラム:印刷処理や自動処理のようなバッチプログラムを作成。
- チェッカー機能の強化
- これまでチェック時にエラーがあると、必ずそのポイントでチェッカが停止し、修正をかけてから進む仕様でしたが、Magic eDeveloperでは、一括して エラーチェックを行い、チェック結果をまとめて専用テーブルで確認することができます。チェックをかけるとエラーの一覧がツリー状に表示され、該当する エラー、ワーニングをクリックすると該当箇所にジャンプできます。エラーとワーニングの区別がアイコンで表示され、修正の優先度を考慮することができます。
- ↑エラー結果がリスト表示されます。また、エラーレベルをカスタマイズできます。
仕様/動作環境
Magic eBusiness Platformは、プラットフォームとデータベースに依存せず動作します。特定のプラットフォーム情報については、最寄りのMagic Software営業所にお問い合わせください。
※製品構成の詳細は、こちらをご覧下さい。
動作環境
OS | Windows 98SE、 Windows 2000 Professional/Server SP3以降、 Windows NT4.0 Workstation/Server SP6a以降、 Windows XP Professional |
---|---|
WWWブラウザ | Internet Explorer 5.5以上(ブラウザクライアント使用時) |
データベース | Pervasive.SQL 2000i Workgroup/Server、V8 Workgroup/Server Oracle Oracle8 WorkGroupServer for Windows NT 8.1.6.1.2、Oracle 9i Datebase(9.0.1)for Windows NT/2000 Enterprise MS-SQL Microsoft SQL Server 7.0、Microsoft Data Engine V1.0、Microsoft SQL Server 2000 |
その他 | CPU:Pentium3 500MHz 相当以上のCPUを推奨 ディスク:90Mバイト以上のハードディスクの空き容量 メモリ:128Mバイト以上(256Mバイト以上推奨) |
- お問い合わせ窓口
- 最寄の営業所もしくは地区担当までお問い合わせください。