Magic xpa 3.xによる Oracle19c の動作確認レポート
マジックソフトウェア・ジャパン株式会社
カスタマーサービス本部 技術部
2019年8月
動作確認レポート
はじめに
このドキュメントは、Magic xpa 3.3/3.2 によるOracle19c の動作確認テストの結果について記述したものです。
対象
- Magic xpa Version 3.3d/3.2c
- Magic xpa 3.3d/3.2c Oracle データベースゲートウェイ : MGOracle.dll(Ver3.3d-0/Ver3.2c-0 )
動作環境
- クライアント
-
- CPU :Intel Core i5-3470 3.20 GHz
- メモリ:8GB
- OS:Windows 10 Enterprise (x64)
- クライアントモジュール: Oracle Database 19c Client (19.0.0.0.0) for Microsoft Windows x86 (32-bit)
- Magic xpa 3.3d + MGOracle.dll
- Magic xpa 3.2c + MGOracle.dll
- データベースサーバ
-
- CPU :Intel(R) Xeon(R) L5520 2.27 GHz
- メモリ:8GB
- OS:Windows Server 2016 Standard
- Oracle Database 19c (19.3.0.0.0) for Microsoft Windows x64 (64-bit) オンプレミス版
検証結果
Oracle12c で動作可能なアプリケーションで検証した結果、その互換レベルにおきまして、正常に動作することを確認いたしました。
留意事項
Oracle Database サーバのデータベース文字セットについては、JA16SJISTILDEを指定した環境で検証しています。
Oracle 19c の新機能、仕様変更に関して、本モジュールにおきましてサポート対象外とさせていただきます。
現在、確認している点は以下の通りです。
- マルチテナントアーキテクチャーについて
-
Oracle12c以降、マルチテナントアーキテクチャーによるコンテナデータベースとプラガブルデータベースの構成が、インストール時またはデータベース作成時のデフォルトで行われます。Magic xpaでは、Oracleクライアント(32bit)でのプラガブルデータベースに対する接続可能な環境(*)において、動作を確認しています。
(*) Oracleクライアントのネットサービス名に、プラガブルデータベースのサービス名(デフォルトではpdborcl)を設定。
- VARCHAR2型/NVARCHAR2型/RAW型のサイズ拡張について
-
Oracle12c以降、VARCHAR2型、NVARCHAR2型、RAW型の最大サイズが4000バイトから32Kバイトに拡張することが可能になりました。
この機能を利用するには、Magic xpaのプロジェクトにおいて、文字型またはUNICODE型の[カラム特性/タイプ]にVARCHAR2(nnnnn),NVARCHAR2(nnnnn)の設定が必要になります。(nnnnnは4000、または2000を超える値)
拡張されたOracle側の基本的な設定環境において、基本的なデータアクセスを確認する限り、弊社の環境では以下のような現象を確認しております。
- このカラムをインデックス、またはSQLコマンドのORDER BY句に指定した場合、設定サイズによっては実行時にORA-01450のエラーが発生することがある。
- データの抽出時や修正時にパフォーマンスが劣化することがある。
- IDENTITY columnsについて
-
Oracle12c以降、数値型カラムに対して、自動採番を行うANSI標準のIDENTITY Columnsがサポートされました。
[カラム特性/タイプ]に「NUMBER GENERATED AS IDENTITY」などの設定を行うことによって、テーブルの新規作成時に有効にすることが可能ですが、このオプションの仕様により、以下の点に注意して下さい。
- カラム特性/NULL値可、デフォルト値、データベースデフォルト値の設定は無効になります。
- プログラムのデータビューに、この設定を行ったカラムを定義した場合、実行時にデータの登録および修正を行うと、エラーが発生します。
- スキーマ名、テーブル名、カラム名の拡張について
-
Oracle12cR2以降、スキーマ名、テーブル名およびカラム名のサイズが128バイトまで拡張されました。
拡張されたテーブル名、カラム名でアクセスする場合、Oracle Client19のクライアント環境が必要です。
拡張されたスキーマ名については、[テーブル特性/オーナ名]あるいは[データベース特性/ユーザ名]の入力サイズの制限上、対応できません。
以上